2013年10月23日水曜日

レトロウイルス感染症

ウイルス研から講師をお招きしレトロウイルス感染症について学んだ。
以下はその講義ノート。



2013年10月22日火曜日

妊娠高血圧症候群


周産期医学の特殊性
いつ異常事態が発生するか分からず、急速に悪化することもまれではない。
そのため数分の差が生死を分けることになる。

妊娠高血圧症候群は5~8%で発生する
母体の症状としては
  • 腎不全
  • DIC(播種性血管内凝固症候群)→さまざまな重症の基礎疾患のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気
  • 脳出血
  • 肺水腫→血液の液体成分が血管の外へ滲み出すため、肺内に液体成分がたまり肺で酸素の摂取が障害され低酸素血症により呼吸困難が現れる。
  • HELP症候群
  • 子癇(しかん)→意識喪失と反復する全身のけいれん。発症の時期によって、妊娠子癇、分娩子癇、産褥子癇の3つに分けられる。

胎児は発育不全をきたし、最悪の場合死亡する。

未然に防止することができるものであり、予兆はある。
血圧上昇や子癇前駆症状を見逃さない
適切な降圧剤とマグネシウムを使用する
アプレゾリン静注。これは調節性が比較的悪い


2013年10月11日金曜日

画像検査

画像検査は解剖画像と機能画像(PETやSPECTなどの核医学)の2つに分けられる。

X線透視、アンギオ(血管撮影など)、エコー→real timeで観察可能

腫瘍診断(存在診断)
①異常部位の発見 ②性状観察 ③鑑別診断 ④確定診断
解剖学的情報の利用

CT→吸収値の高低から白黒、原子密度に対して比例
MR→信号強度の高低
拡散強調画像の使用拡大はMRの進歩である

MDCT
1スライスあたり低被曝だが枚数が多い。つい撮ってしまうし撮れてしまう
悪性腫瘍の3%が医療で受ける放射線の被曝が原因とも言われている
非イオン性造影剤による副作用 総副作用3.13%
アナフィラキシーショックによる重篤症状
一度造影剤でアレルギー反応が出ると2度と使えなくなる
  • 核医学
NM、RI、シンチなど
微量の放射線同位体元素を体内に投与する
主に静注で。ガンマカメラの使用
運動や薬剤による負荷をかけた上で検査をすることも多い

  • 心臓核医学検査
心筋血流シンチグラフィ
負荷心筋シンチグラフィ トレッドミル、エルゴメーター(運動系)
ATP、アデノシン、ジピリダモール(薬剤系)
安静時心筋シンチグラフィ
上の2つで比較し差を考えることで心筋虚血が分かり、心筋の梗塞化を防ぐことができる。
さらに、ステントを入れるかどうかの決断を下すことができる。
心臓の検査 核医学、CT、MRI

2013年10月9日水曜日

血液学_採血

中心静脈栄養
  • 左鎖骨下静脈
  • 外頚静脈
  • 大腿静脈
採血環境の整備
  • 器具の配置
  • 正しい姿勢 患者の肘はまっすぎ、腕枕に固定が原則
  • 駆血帯の縛り方 片手でほどける、穿刺の邪魔にならない
もしものときの対応、ドクターコール

採血器具
  • 注射器採血
  • 真空採血(ホルダー+採血針)
  • 真空採血(ホルダー+翼状針)
以下は基本的な事項
  • 必ず挨拶。本人確認、氏名をフルネームで名乗ってもらう。同時に採血管に書かれた名前の確認。生年月日まで聞くとより確定的でよい。
  • 血中薬物濃度検査では服薬時間、食事時間を考慮する
  • 気分が悪くなった経験がないか、ベッドでの採血を希望するかどうかを伺う。気分が悪くなるというのはいわゆる血管迷走神経反射のこと。
  • アルコールやラテックスアレルギー、止血テープにかぶれやすいかどうかの確認。
  • 抗凝固剤内服の確認
  • 穿刺部位を患者と一緒に確認し同意を得る。
  • 「針を刺すとき、チクっとします。痛かったら言ってください。」必ずこのような声掛けをする。また採血中の患者の状態に変化がないかどうかをよく観察しておく。
  • 止血した場所を確実に押さえてもらう。
採血で起こる異常
アレルギー反応
血腫
神経損傷
①神経因性疼痛;組織損傷、血腫、神経損傷
②複合性局所疼痛症候群
③迷走神経反射(予防は尺側皮静脈からの採血を避けること)




2013年10月2日水曜日

臨床検査総論_introduction

   EBM
comedical↔paramedical
  • 臨床検査学の歴史的人物
ガレノス→ウロスコピスト 尿検査
パスツール
コッホ
北里柴三郎
志賀潔
ウィルヒョウ
ウィダール:ウィダール反応:腸チフスの血清学的診断法
ランドシュタイナー:ABO式血液学
ワッセルマン:ワッセルマン反応 梅毒
パパニコロウ:パパニコロウ染色・パパニコロウ分類(細胞診の分野)

「医師または歯科医師の指示の下で」業務に従事するため診断はできない
ただし検査技師の判断が医師の判断に強く反映されることも多い。例えば、超音波

直接患者に触れて行う検査→生理機能検査、アナログ

ブランチラボ
検査所の出先として。病院と企業で請負契約を結ぶ。上手くいかなかった
FMS

臨床検査技師は…
全体として需要↓
その一方で新しい分野での需要↑
生理機能検査など業務範囲の拡大
また、進路は病院だけではない。大学基礎医学研究室、製薬会社、医療機器メーカーなど

                                            

ヒューマンコミュニケーション論
ひとはなぜ悩む苦しむのか~聴くこと、語ることの本当の意味~

臨床検査技師は患者と向き合う必要がない職業なのだろうか?
paramedicalではなくcomedicalの時代において、患者さんが思っていることを知ることはすべての医療従事者にとって大きな意味をもつだろう。
その一端に触れることができた。哲学的な深い意味はなかった。ただ重要なのは語ること、聴くことが果たす役割についてであった。

「話して、離して、放す―― 語りのとき,あなたがいてほしいわけ」

「苦しみ救う”聴くことの力” 話し尽くせばプラスに」