周産期医学の特殊性
いつ異常事態が発生するか分からず、急速に悪化することもまれではない。
そのため数分の差が生死を分けることになる。
妊娠高血圧症候群は5~8%で発生する
母体の症状としては
- 腎不全
- DIC(播種性血管内凝固症候群)→さまざまな重症の基礎疾患のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気
- 脳出血
- 肺水腫→血液の液体成分が血管の外へ滲み出すため、肺内に液体成分がたまり肺で酸素の摂取が障害され低酸素血症により呼吸困難が現れる。
- HELP症候群
- 子癇(しかん)→意識喪失と反復する全身のけいれん。発症の時期によって、妊娠子癇、分娩子癇、産褥子癇の3つに分けられる。
胎児は発育不全をきたし、最悪の場合死亡する。
未然に防止することができるものであり、予兆はある。
血圧上昇や子癇前駆症状を見逃さない
適切な降圧剤とマグネシウムを使用する
アプレゾリン静注。これは調節性が比較的悪い
妊娠高血圧症候群は妊娠中毒症と呼ばれていましたが2005年より妊娠高血圧症候群と改名された。
妊娠後期になると、胎児に酸素や栄養を供給するために母体内の血流量が増加する。 正常な母体の場合は、血管が拡張し容積を増加させて、血圧の上昇を防ぐ。 しかし、なんらかの理由で血管が拡張せず高血圧になると、様々な症状を引き起こす。 妊娠高血圧症候群の原因は不明だが末梢血管の機能障害が関与していると考えられる。
妊娠高血圧症候群の定義は、「妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または、高血圧にたんぱく尿をともなう場合」となっている。 症状としては、頭痛、耳鳴り、かすみ目などが現れる。 さらに症状が進むと、痙攣発作、脳出血、腎臓や肝臓の機能障害、などを引き起こす場合もある。 また、胎児への血流が減るため、胎児の発育遅延や生命の危険性にもつながる。
早期に発見し、適切な処置を行うことが重要。 安静を保ち、医師の指示に従うべし。
引用元http://www.miru-medi.tv/diseasesrch/detail/妊娠高血圧症候群-32
※福島県立大野病院産科医逮捕事件